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読解問題の本文に添えられる「注」。
地味な存在ですが、量が少ない割にミスや不備が潜んでいることが多いので、気が抜けません。
この記事は、中学・高校の国語教材をベースに、注における校正・校閲の観点や注意点について解説※1したものです。
文字校正・校閲のあとに行う全体の形式チェック※2と重複している項目もありますが、この段階ではより細部を注視する、形式チェックでは前段階の見落としを拾いつつ全体を見る、という具合に目を使い分けて行うとよいでしょう。
※1 一般例に基づいた解説です。実務の際は編集方針を優先してください。
※2 全体の形式チェックの作法については、「見落としをしない! させない! 国語教材『形式チェック』徹底マニュアル」で詳解しています。是非あわせてご活用ください。
本文
注見出し・注釈
□ 注釈の内容は適切か
- 必要最小限の説明にとどめ、豆知識的な余計な情報は入れない。
- 注釈を当該語に代入してみて、文脈に沿った意味になっているかどうかを確認する。(複数存在する意味のうち、文脈に合わないものがチョイスされているミスが散見されるので丁寧に。)
- 本文や見出しが活用している場合、注釈も同様に活用させるのが通例。
(例:凪いで……おさまって。) - 辞典、事典、WEBなどからの剽窃についても、可能な範囲で確認する。特に国語辞典の丸写しが多いので注意。最低限、Yahoo!辞書はチェックしておきたい。発見したときは、剽窃であることを明記し、剽窃元をあわせて示しておく。
□ レイアウトは適切か
例外的に、過去問集などの場合は、体裁も原本(受験問題)ママで転載することがあるが、それ以外では製品全体で統一するのが定番。
ユレが生じやすい部分は以下のとおり。
注釈と次の見出しのアキ
同じ行に注が複数入る場合、アキは2字分にするのが一般的。
このアキがユレていることがよくある。
(例:1行目は2字アキで、2行目は3字アキになっている)
※○○○=○○○○○○。 ※○○=○○○。
※○○○=○○○○○○○。 ※○○○=○○○○○○。
一方で、古文など注の数が多い場合は、基本ルールに則って配置すると視認性が悪くなることがあるため、同行の二つ目以降の注の頭位置をできるだけ揃えるという別ルールを設けることもある。