国語の読解問題には、本文がつきものですね。
中学生用のテストでは、800字前後のものが多いでしょうか。
これの元になる文章は、「素材」「素材文」などと呼ばれます。
教科書準拠ものでない場合は、編集者や執筆者などが、自力で探し出してくることになるのですが、著作権をクリアしやすく、また使用料が安く、そのときの編集方針に合ったものを800字程度で上手くトリミングできるものは、決して多くありません。
長い時間をかけてようやくマッチした作品を発見! と思ったら、肝心な部分の手前までしか入らないことが判明してやむなく断念といった例も多々あります。
こういうとき「中略」を使うと便利だと思いませんか。
ところが、国語教材の大原則は「原典どおりであること」なので、滅多なことでは中略は許容しないのです。
どんなに便利でも、筆者と編集の両方でOKが出されていない限りは略せません。