ママでOK?

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頭一つ抜きん出た校正者になるためにしておきたい仕事

学参の国語に関していえば、校正者から執筆者への道のりは驚くほど短い。手前の角を曲がればすぐそこである。

一般書籍などの校正ではご法度とされているらしいリライトも、(著者原稿を除けば)諸手を広げてウェルカム! がデフォルトだから、執筆センスのある校正者が腕をふるえば、編集者の目が節穴でない限り、遠からず声がかかるという寸法だ。

なにしろ、学参の執筆者は往々にして不足しがちである。
しょっちゅう編集者泣かせの原稿を上げてくるのに、ほかに人材がいないため、切るに切れないという事情を抱えていたりもする。

小説の校正をやりつつ、小説家デビューを果たすのはほとんど夢物語だとしても、執筆の様式がほぼ定型化している学参なら、みっちり半年も付き合えば、中学の教科書準拠ワークくらいは、見よう見まねで書けるようになる可能性が高い。
設問もパターン化していることが多いため、スタンダードなものなら、すぐに作問できるようになるだろう。

フリーなら、校正にとどまっているのはもったいない。
校正料よりも執筆料のほうが格段に高く、編集者からの扱いも上だし、何といっても執筆者の立場を体感できるという点で価値がある。
そこで得た理解は、校正職に翻ったとき、執筆者の労力と才能を洞察する力、場合によっては怠慢を看破する目となって役立つはずだ。

利点はそれだけではない。
たまには朱入れされる側になって、冷たい汗をたっぷりかいておくほうがいいのだ。
人の揚げ足ばかり取っている校正者にとっては、何よりの薬になる。

意外と表内訓だったりする日付けの読み

知らないうちにうちの記事にリンクが張られておりました。

いつ習うの? - Yahoo!知恵袋


「ここのか」「とおか」についての回答に誤りがみられますので、ここに正しい説明を書いておきます。

「九(ここの)」「十(とお)」「日(か)」、これらは本来的な読みであり、音便化したものではありません。

また、紹介リンク先では、「日」に「か」という読み方はないと断定していますが、それも間違いです。

〔正しい参考資料〕
 ここの【九】の意味 - goo国語辞書
 とお【十】の意味 - goo国語辞書
 か【日】の意味 - 国語辞書 - goo辞書  
 
ちなみに、「九(ここの)」「十(とお)」「日(か)」の読みは、いずれも小学1年生で習います。
補足しておきますと、 「九日(ここのか)」という熟語が教科書に出てくるのは、教出・東書・三省堂のみ、 「十日(とおか)」は、教出・三省堂のみ。「六日(むいか)」「七日(なのか)」「八日(ようか)」は、音便化しているためか、1年生の全教科書に掲載されているようです(2013年現在)。