同じ行や同じページ内などに、ひとまとまりとして収まるべきものが、二つの行やページにまたがってしまうことをいいます。
以下の右端は泣き別れの例、真ん中と左端は修正パターン2種です。
(※入朱見本ではありません。)
この文章の場合は、次行にアキがありますので、真ん中のように修正するのが定石です。送った空欄部分がアキにならないよう、1行目の字間を全体的に広げて調整します。
もし次行にアキがないなどの理由で真ん中の体裁を避けたいときは、左のように修正してもかまいません。それで収まらないときは、読点の後や「 」の前後もツメます。
また、「――線①」のようにダーシがあるものも同様に、「――線①」でひとまとまりと考えますので、「―(改行)―線①」「――線(改行)①」といった具合に途中で改行していたら、原則的には上のように直す必要があります。
(ごく稀に 「――線(改行)①」を許容とする教材もあります。)
ルビ付きの熟字訓も、泣き別れを避けたほうがよいでしょう。
泣き別れで特に面倒が生じるのは、ワークブックです。
見開きの右ページに問題、左ページに解答欄という泣き別れが多々発生します。
一部の例外を除き、ほとんどこれは許容されません。
この場合は、
・小問間をややツメて、解答欄を右ページに収める
・右ページに全部収まるように問いの体裁をカエ
・その問い全体を小サイズのものにサシカエ
しかも、このような変更には、素点が問いのレベルと合わなくなる(例:易問なのに素点が高い)、合計点が変わってしまうなどの不具合がつきものです。
その点にも配慮して校正するようにしましょう。