「マガリャンイス」は「曲がらん椅子」にこじつけて覚えるんだろうか、やっぱり。
6、7年前だったか。
「鎌倉幕府の成立は、昔は『いい国』だったけど、今は『いい箱』なんですよね」と社会科のスタッフに言ったら、「えっ? 何ですかそれ!?」とたいそう驚かれ食いつかれて、こっちのほうがびっくりしたっけ。
その頃からもう、社会科教材の外国の漢字地名には現地読みでルビを振るのが定着していて、こちとらの年代には馴染みのない読み仮名ばかりが並んでいた。
音楽もそう。
かつての「メゾフォルテ」「メゾピアノ」ではなく、「メッゾフォルテ」「メッゾピアノ」と教わっているとか。
流行雑誌の制作者が流行に敏感じゃなきゃならないように、学参物の制作者もまた、ナウなヤングが習っている内容に通じていなきゃならない。
旧版を流用するときは用心。古い教え方を看過しないように。
在宅でたまーにしか校正していなかったりすると、この点疎くなりがちだと思うので、最新の教科書に目を通したり、同業者と情報を交換したりしておくといいかもしれない。
ああ、中学教科書改訂の足音が近づいてくる。