「1本の音源データをもとにしたテープ起こし作業を、専門業者3社に同時に発注し、そのプロセスや納品物のクオリティを比較」した結果です。
同じゲラを複数の外部国語校正者に依頼して、戻ってきたそれを比べるときもちょうどこんな感じ。
「コエラボ」レベルなら次回も発注、「東京反訳」レベルなら末永いお付き合いを、C社はマンパワー不足時用の補欠といったところでしょうか。
C社タイプの校正者は、プロ意識がないのが問題です。
編集者の手や気が回っていない部分を指摘したり修正したりするのが仕事なのに、それを「あっさりと放棄」して未解決のまま投げ返してきます。
国語辞典を引けば即座にわかる言葉に対し、「こういう意味はありますか?」と一々疑問出しをしてくるような校正は、編集の足かせにしかなりません。
外部校正者に求められている重要な役割の一つは、編集者の仕事や気持ちを楽にすることです。
その役割を把握して期待に応えるためには、多くの経験が必要になります。
それもただ数をこなせばよいというものではありません。都度フィードバックを受けたり改めたりしながら、目や感性を鍛え上げていく。このプロセスが不可欠です。