ご訪問者様の検索語句に回答するシリーズ。
今回は、「傍線をとる 校正 見本」。
校正者やゲラの状況によって、意外と書き方にばらつきがある赤字ですが、学参の一般的な体裁はこんな感じでしょうか。
(【追記】文字列に付く線は「ケイ」ではなく、横線は「下線」、縦線は「傍線」と書くのがオーソドックスなようですね。)
学参の場合、「ケイ」は「K」と書いても通じます。
ただし、文中にアルファベットが出てくる場合は、紛らわしいのでカタカナ推奨。
で、とりあえず上のように書いておくのが安全ではあるのですが、以下のような書き方もよく目にします。
世にある校正見本では、こう書かれているものも存在するかもしれません。
最初の体裁と比べて短時間で書けるため、大量に「ケイトル」指示を行うときには便利です。
が、稀に「ケイキル」と間違われることもあるため要注意。
「○で囲んだところだけケイをキル」と、組版さんに勘違いされてしまった事例もあります。
ついでなので、その「ケイキル」の見本も挙げておきます。
「ケイキル」は、「罫線の一部を削除する」という意味です。
(ネット検索しても出てこないのですが、学参特有のものなのでしょうか。)
「ケイトル」と書いても間違いではありませんが、「罫線の全削除」と誤解されるおそれもあるので、「ケイキル」のほうがよいと思います。
下の例のように、キル箇所が複数ある、極端に短いなどというときは、囲み内を斜線で塗りつぶしたり、ラッションペンなどのサインペンで書いたりすると見やすくなります。
ただ、このままだと、残しておきたい罫線まで削除されてしまうことがあります。
こういうときはちょっと手を加えて、削除の始点と終点を明確にしておくのがおすすめ。これで組版の修正ミスをより確実に防止できます。
この入朱方法なら、たとえ「ケイトル」と書いても、まるまる削除されることはないでしょう。