ママでOK?

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論文の添削例に学ぶ赤字の入れ方

小論文の添削例です。

添削見本【報告・論説編】 - Z会 (PDF)


添削例を見たあとで自分なりに校正してみたら、添削と校正の違いが如実に体感できて勉強になりました。

リンク先が一般的な添削例かどうかわかりませんが、ここでは、全体の構成と文の係り受けをメインにチェックし、それ以外の細かい部分は大目に見ているように感じられます。

一方でこれを読み物として校正するとしたら、構成よりも、誤字や脱字、単語の選択、読みやすさなどに重きが置かれるのではないでしょうか。
いきおい添削例にあるような構文への提案、内容の重複は見落としがちになる気がします。(注意不足ではなく国語力不足のせいで、そもそもアンテナに引っかかっていないという場合もありますが。)

それにつけても、人様の入れた赤字はやはり偉大な先生だと感じます。
単純に数だけをこなしていたのでは永遠に気づきそうにない観点を瞬時に教えてくれますし、ときには反面教師としても役立つものです。
これほど優れた教材はほかにはないでしょう。

ところで、上記論文の第2段落の最終文「科学的に証明できないことが、科学的に証明されていないから、血液型による性格分類が間違っているとは言えないなどと述べることについては、問題外である」に赤字が入っていないのですが、ママでOKなのでしょうか?
何度読んでも理解ができず、悶々とすること5分。
「“科学的に検証不可能なものが検証されていない以上、誤りであるとも言えない”という理屈を盾に批判を正当化したりするのは、問題外である」という解釈にようやくたどり着いたのですが、果たしてこれで正しいのか否か。う~ん。賢い方教えてください。