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国語教材の「漢字問題と解説」の執筆に関する注意点

国語教材につきものの漢字問題では、ほぼ例外なく例文を伴います。
今回は、その一般的な執筆作法の説明です。
(下線は、設問の傍線部を示しています。)

校正者の方も、以下のルールから逸脱したものがないかをチェックする必要がありますので、意識しておくとよいでしょう。

文章にすると長くなりますが、慣れてしまえば決して難しい作業ではありません。

 原稿を書く前に(学校教材全体に共通)
  • 執筆要領(以下の内容より優先)をよく読んでおく。
  • Wordのフォーマットを編集者からもらっておく。(もらえない場合は、字詰めと行数を指定どおりに設定し自作する。)


 一般的な漢字問題の例文の書き方

体裁を守る

  • 指示に沿った頭位置から書き始める。
  • 決められた長さの上限を超えないようにする。
  • 空欄やパーレンが必要な場合は、指示に沿った行取り(横幅)にする。
  • 見た目の美しさも考慮し、各文の長さは無理のない範囲で揃えるようにする。(長さを揃えることに気をとられ、不自然な文になってしまわないよう注意する。)
  • 句点の有無を指示どおりにする。(通常は句点ありで統一。編集方針に従う。)
  • 入れなければ読みにくい場合を除き、読点は使用しない。(読点がなくても不自然でない文にするのが望ましい。)
  • 文末は原則的に終止形とする。(編集方針によっては、過去形使用不可の場合もあるので、初めから終止形で統一しておけば無難。)
  • 体言止めも嫌われる傾向があるので、できるだけ用いないほうがよい。(空欄補充型の書き取りで、上限字数が極端に少ない場合はこの限りではない。)
  • 読み問題は間に送り仮名を含めてはならない。一問一答形式の場合、問い部分は一箇所とする。
  •  例  ×真っ赤に燃える。→原則的に出題不可。
        ×花びらがる。→「ま」「ち」のいずれか一方のみ問う。

内容表現に注意する

  • 暴力、卑猥、世俗的などの教材としてふさわしくない表現は避け、できるだけ穏便で普遍性のある内容にする。
  • 略語、専門用語、口語表現、古めかしい表現、新語、アニメのキャラクターなどの固有名詞は避け、丁寧な書き言葉を使う。(「エアコン」などは、正式名称を使うと違和感があるため、略語にしたいところだが、新語に該当するので、もとより使用しないようにするほうがよい。)
  •  例  ×ケータイ 携帯電話 / ×部活 部活動 / ×しゃべる 話す 
  • 会話文も好まれない傾向が強いので、通常は避けたほうがよい。
  • むやみにネガティブな表現を用いないようにする。(ポジティブな表現にしても問題ない場合は、特に用いないように留意する。)
  •  例  × 兄は意地悪な性格だ。  兄は穏やかな性格だ。
  • 漢字自体がネガティブであっても、表現は極力否定的にならないよう工夫する。(編集方針によっては、ネガティブなイメージを与える表現を一切許容しないこともある。)
  •  漢字の例  死、殺
     否定的表現の回避例  必死で勉強する。息をして見守る。殺風景な部屋。
  • 違和感や疑問の生じない語句を選び、説明の過不足がない簡潔な表現にする。
  •  例  △彼の手伝いをする。  父の仕事を手伝う。
        △日曜日には必ず友だちと公園へ行く。 友だちと公園で遊ぶ。

著作権を侵害しない
国語辞典やインターネット上の記事にも著作権は存在するので、意味や用例を引用・転載しないようにする。ただし、慣用的な表現については、オリジナリティはないものと考えられるので、気にする必要はない。
 慣用的な表現の例  文章の趣旨を要約する。安全運転を心がける。

 

 一般的な漢字問題の解説の書き方

体裁を守る

  • 問い番号を含め、頭位置や文字空きなど指示どおりに書く。
  • 決められた量より多すぎたり、少なすぎたりしないようにする。(ページ内に空きが生じる場合、何行までなら許容されるのか、編集者に確認する。)
  • 原則的に、問いに使用されている漢字を引用するときは「 」でくくる。
  • 漢字・語句の意味は、「 」なしのほうが好ましいが、つける場合は漏れなく「 」で統一する。

内容表現に注意する

  • 児童や生徒が間違いやすい点を最優先して解説する。
  • 学習を促進、深化させるためのものでない雑学的な薀蓄は避ける。(大人の国語ドリルのような遊び心のある教材においては、この限りではない。)
  • 読みの漢字は読み方、書きの漢字は書き方について解説するのが望ましい。
  • 語句の意味を取り上げる場合は、文脈に合ったものを示す。
  • 問いの漢字を使用した熟語などを例示する際、未習漢字を使用しないようにする。(編集・校正の段階で厳密なチェックを行うため大雑把でよいが、小学校教材では中学以上の漢字、中学教材では常用外漢字を用いないという程度には、意識しておいたほうが好ましい。)

著作権を侵害しない
意味を解説する際もまた、国語辞典など著作権のあるものから引用や転載をしないようにする。複数の辞書を参照し、意味の中心を押さえながら書くとよい。