学参の校正では、表記統一を徹底的に行いますので、「これくらいはいいか」と思わないで丁寧に拾っていってください。
教科書準拠教材の場合は、原則的に教科書の表記に従い、「目」か「め」で統一します。(まれに、教科書に従わない方針の場合もあります。)
準拠もの以外の教材については、教材ごとに異なります。
版元の方針や編集者の意向に従って、トジかヒラキにそろえますが、表記揺れが頻繁に見られる文字なので、入念にチェックしてください。
作業を効率化するためのポイント
“要ソロエ”の文字が多すぎて、一々指摘を書き込むのが面倒なときは、蛍光マーカーを使いましょう!
蛍光マーカーは、編集者の必須アイテムなのですが、外部校正者は意外と知らないようですので、是非。
とりまとめをする編集者にとっても、そのほうが見やすくて助かります。
<使用例>
一つ目の理由は、傍線部の直後に書かれている。また、第三段落の一文めと最終段落の二文めから、二つ目の理由が読み取れる。 ■■ め→目 |
■■ め→目は、初めの修正ページの余白に書きましょう。
……しかしまあ、こんなことは執筆の段階でライターに一言伝えておけばすむ話。
ライターがうっかりしている部分は、組版に出す前に、編集者がWordの検索機能を使って置換しておけばよいこと。
基本的な面で無駄が多い業界だと感じます。
事務や製造業のような効率的な仕事のやり方を意識すれば、編集者自身も楽になるでしょう。
そして、浮いた時間を内容の吟味にあててほしいものだと、つくづく思います。