ママでOK?

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「くっそー」と青筋立てる回数を劇的に減らしてくれる赤ペン

こりゃあ教科書ワークの改訂版をこしらえるときに、まっこと役に立つぞな。
教材編集の必需品というてもええじゃろう。

教科書ワークの改訂というたら、旧版流用がつきものじゃ。
流用部分と新規部分が混在しておると、1回の校で、問いの「イキ・シニ」をあっちゃこっちゃなんべんもなんべんも変更せにゃならんことがあるぞな。鉛筆なら消しゴムで簡単に消せるが、決定したあと赤字で書き直さにゃならんから二度手間になる。そもそも鉛筆じゃと見にくい。結局、修正を覚悟で、はなっから赤ペンで書くことになるの。

設問を変えると、解答やら解答欄やら解説やらに反映せにゃならんじゃろ。
そうこうしておるうちに、鈴なりの赤字とかさぶたのような修正液で、ゲラもいきおい汚うなるの。下手をすると、赤字を入れるより赤字を修正するほうに手間取って、仕事がいっかな進まんということもあるじゃろう。

そんなときこそ、この消せるペンの出番じゃ。

シャーペンの消しゴムを使う感覚で赤字を消せるんじゃが、クズは出んから後始末は不要じゃよ。摩擦に強い! でも、こすると消える蛍光ペンと同じぞな。ほっほ。

鉛筆で書くのと変わらんから、覚書としても使えるぞな。ワークに限らず、あとで消すかもしれん赤字、あとで消すつもりの赤字を入れるときは、このペンを使うとええぞ。

欠点はほとんど見当たらんのじゃが、気になる点を挙げておくかの。

  • 普通の赤ペンよりは、ちぃと値が張る。
  • 残量を見るには、本体から芯を抜いて光にかざさにゃならん。
  • 辣腕校正者を気取れる赤ペンに比べると色味が淡いので、目立ちにくい。
  • 辣腕校正者を気取れる赤ペンに比べると、ペン先の構造が違うからか、滑らかさに欠ける。
  • 使用中に文字を消す場合、後ろにかぶせておるキャップをわざわざ外さにゃならん。

[2016年追記1]
それと、ラバーが小さい分、広範囲を消すときに時間がかかってしまうのも欠点じゃろうな。
今は、専用のイレーザーが売られておるから、それを使うと便利じゃよ。
じゃがこれは、弾力がほとんどないでな、普通の消しゴムの要領で使うたら期待を裏切られることになるぞな。
うまいこと字を消すにはじゃな、まず、イレーザーの楕円の長辺を斜めの角度で当てるじゃろ。
それから、長辺全体をぎゅっと押し当てるようにしながら、右利きなら左下、右上、左上、右下と摩擦熱を起こすつもりで動かすんじゃ。
手の側面は、紙に接触させたままがええじゃろう。
まだ文房具を使い慣れておらん幼子が消しゴムを使うときのような動かし方じゃな。
わしは、なんべんか使うておるうちに、角がちぃと丸うなって、消しやすうなってきた気がするぞ。

[2016年追記2]
今は0.38ミリのノック式のものも売られておるぞな。
欠点は、割高なのと、ペン先にちぃとぐらつきがあるところかの。
じゃが、たいそう便利じゃよ。ほっほ。